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2007年 09月 08日
『ぼくには数字が風景に見える』ダニエル・タメット
ぼくには数字が風景に見える
D. タメット 古屋 美登里
4062139545


100%orangeさんの表紙に惹かれてつい買ってしまいました。

サヴァン症候群でアスペルガー症候群という現在28才のイギリス人、ダニエル・タメットさんの自著です。
ドキュメンタリーではなく自分自身で書いた本と言うことで、本人のやさしい雰囲気がじーんと伝わってきます。

円周率を22,500桁まで暗唱でき、アイスランド語(世界中でもっとも難しく複雑で習得しにくい言語だそうです)を1週間で話せるようになる「天才」の彼から見える世界を、ちょこっと垣間見ることが出来る面白い本です。

『ぼくには数字が風景に見える』ダニエル・タメット_c0007274_1215893.gif


上の図は、彼が53x131を計算するときのイメージ(本書のイラストを模写)。
独自の形をした2つの形が向き合い、その二つの形の間に出来た空間が答え(6943)。

また、深い共感覚の持ち主で数字や文字に色や質感を感じることができ、例えば「1という数字は明るく輝く白で、懐中電灯で目を照らされたような感じ(本書より)」。

アスペルガー症候群という自閉症でもあり、「1. 人の心の動きが良く分からないため、対人関係が上手に取れない。2.ひとつのことに強くこだわり、新しいことがらや環境をなかなか受け入れられない。(本書解説より)」という性質があるため、何かと日常生活においては大変なことばかりでしょうが、恋人(彼はゲイであることも告白しています)と愛情あふれる生活を共にすることで、自立した一人の人間としての自分を見出すところはじーんときました。

自閉症と多重人格、この二つはなんだか他人事に思えないんですよねえ・・
by smilkobuta | 2007-09-08 12:32

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